私の故郷は山梨である。幼い頃、戦国随一の強固な軍団や信玄堤などの民政を大人たちは話してくれた。サラリーマンとなり、各地の武田一族の史跡を訪ね、その歴史と浪漫を探る紀行文である。
風林火山の旗 海を渡る
妻沼聖天堂
2008-09-13-Sat  CATEGORY: 美術
23貴惣門
9月12日、上杉顕彰会の史跡めぐりの行事で妻沼聖天堂に行く。参加者77名を四班にわけ夫々に現地の案内ボランテイアが付く。聖天堂は治承三(1179)年に斉藤実盛が、自分の守り本尊の大聖歓喜天を祀ったことに始まり、次男の実長が開創する。斉藤実盛はこの地方を拠点とした平安末期の武将で、保元の乱や平治の乱では源義朝の忠実な家臣として奮戦する。後に関東で平氏に仕え、平維盛の後見役として頼朝追討に出陣する。木曽義仲追討の戦いで落命する。
 御本殿と貴惣門(写真)が国指定重要文化財であり、現在の建物は250年前に建てられた。建物は見事な極彩色に彩られた彫刻で埋め尽くされている。埼玉の小日光と言われる由縁である。本殿は平成15年から20年までかけて修復中で、工事架台が組まれテントが張られ作業中である。月2回、午後2時間のみ開放され、架台の通路を上り、目の前で彫刻を覗くことが出来、江戸時代の彫刻技術の水準に驚く。改修している匠たちの精密な手さばきを見ることも出来る。屋根は0.4mmの厚さの銅版葺であるが、江戸時代に既に銅版加工技術があった。金箔と黒漆、極彩色の取り合わせも重厚かつ華美の豪華な造形であった。
     江戸の朱を残す拝殿秋めけり
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